2008年07月15日

大作家、加藤・・・1

もう・・・自殺しようか。


8月16日のことである。
僕はにっちもさっちもいかなくなった。


借金はたまり、人間関係はどんどん悪くなり
そして・・・誰とも話をしていない。


どうして自分ばかり悪いことが起こるのだろう。
僕は人に優しく、自分にも優しくしてきたつもりなのに
どうして僕は誰からも愛されないで

しかも、かえって人から憎まれるのだろう。





僕は手首をきろうとする。

壁がまるで笑いをみせるように黒くにじむ。


そうか・・・お前もこっちにこいといっているんだな。


僕はそう思い、手首にナイフをきろうとする。


『待て、坊主』


僕は振り向いた、この部屋はひとり暮らしだから誰もいないはずなのに
誰かがいる。


『坊主、自殺はするな。まだ若いだろうが』


声は僕の頭から聞こえた。
と、そこには白髪のじいさんが浮かんでいる。
見た目は坊さん姿で、しかも杖をバトンのように振り回している。


「あ、あ、あ、ああ」

『驚くことはない。むしろ自殺しようとしていたお前に私は驚いているわ』

「だ、だ、だ、だ」

『私は加藤 大三。まあ本名で作家名は加藤 重道』

「加藤・・・重道といえば・・・まさか」

『信じる、信じないはお前しだいじゃがの』


加藤はそうにゃっとして、あたりを見回す。
僕は幽霊の怖さよりも、大作家がここにいることに動けなかった。


『まあ、自殺する前に座れ。
 どうして自殺使用としたんだ』

「ほっておいてください。
 僕はもう成功できないし、失敗ばかりでもう・・・だめなんだ」


加藤は僕の家の周りが成功本に覆われているのを見た。
成功本は少なくとも50冊以上ある。


『典型的な成功できないパターンだな。
 お前・・・行動してるだろうし、少なくともただ声に出して
 何もしないタイプでは無いな』

「はあ・・・それが行動しても空回りばかりです」

『空回り・・・かわいそうといいたいが
 お前に必要なのはひとつじゃ。
 それはな・・・今までの自分とお別れすることじゃな』

「今までの僕とお別れですか?」

『そう・・・今の視点で考えるから絶望してしまう。
 しかし・・・未来の素晴らしい視点から観ると
 この死はかな〜り重要な意味を持つことになるだろう』

「はあ」

『未来、私は死んでからも作家としてほれ、万年筆を持っている。
 お前は死んでからもあることをひたすらしないといけない。
 まあ、それはやっていて楽しいものだがな。
 お前はもし全ての問題が解決したらどんな人生を送りたい?』

「それは・・・世界一周旅行したり、いろんな有名人と握手したり・・・」


僕は夢を語っていった。


『うむ、それだけいえるならまだ大丈夫だな。
 ところで・・・私はこうお前に言う。
 お前はどんなことしているのが幸せだと感じる』

「それは・・・絵を描いているとき、そして文章を書いているときです」

『そしたら、それらに集中的に取り組むことだ。
 お金などはあまり気にしないことだな』

「そんなことしたら借金取りに追われて・・・死にそうです」

『はっはっは。お前は何も知らないようじゃの。
 まず、お前を変えるために一つの大切なことを言おう。
 それは・・・言葉だ』


続く


sasaken67 at 11:16コメント(0)トラックバック(0)小説  | 心霊シリーズ  この記事をクリップ!

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ここではたくさんのことをきっていく
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